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マリーゴールドが咲く田んぼのあぜ道より泉佐野で初めての山田錦を育てる話その1

by 西島 俊裕

この日が本当に来ました。

恐ろしいほど晴天が続く中、前日はお湿りほどの雨が降りました。

そしてきょうも天気は回復という事で「今日も晴天」

自粛要請の正念場である5月4日祝日、泉佐野市へ種籾の苗床をつくる作業を見学そして少しだけお手伝いに行きました。

山梨ではぶどうの新芽が出てきたという知らせ、そして大阪では苗床をつくるための作業開始。

コロナであろうが何であろうが「自然」は待ってくれません。人間は自然のサイクルに合わせて動くように定められております。

われわれ「ほろ酔いカレッジ」では、昨年のちょうど今頃です、「日本酒をつくろう」と決めました。

そしてその頃たまたま高島屋の催事でお会いした「北庄司酒造店」さんに酔っぱらった勢いでお話をしたところ不思議と快諾してくれました。

偶然にも堺の上神谷で造っている山田錦でお酒造りを始めたのでその山田錦で造ってはと、途中まで話は進んだのですが諸事情により頓挫。

でも一度「米つくりから」という野望を抱いてしまったのでシフトダウンできず、それじゃあだれか作ってくれる人を捜そうという事になりました。

縁というのは不思議なものでそこからNPO法人農楽マッチ勉強会の理事長である山本文則理事長を紹介してもらい、そこから大阪府泉州農と緑の総合事務所の原田行司 所長を紹介してもらい、またまたそこから泉佐野の農業法人「泉州アグリ」の加藤秀樹さんを紹介していただきました。

びっくりするほどとんとん拍子に話が進んで北庄司さんに「お米造ってくれるとこ見つけました!」と報告して「えーっマジですか!」となったんですね。

北庄司さん自身も地元のお米で醸したいというのが長年の夢でなかなか実現できなかったそうです。

よそ者だからできたのか、あっけなくレールを引くことが出来たのは本当に幸運でした。

それじゃあという事で大阪で唯一蔵でお米からお酒まで造っておられる秋鹿さんに「山田錦」の種籾を分けてもらい、これも準備万端。

ほんとウソのような話です。 なのに青山敏子さんは「やっとここまでこれたって感じやわー」ってオイオイ(笑)

話はだいぶはしょりましたが、今日は記念すべき酒造りのへの第一歩です。

さて何もかもが初めてなので苗床をつくるための作業もわかりません。

分からないんで教わります。

写真のような機械でパレットにまんべんなく種籾を引き詰めます。その上に苗床用の土(ビーズ状になったもの)で覆っていきます。その数約400枚。まずこの準備から始めます。種籾は重ならないようになっており、ほぼ全部が発芽するそうです。ビーズ状の土は水をかけることで泥状になるそうです。

その作業を見ながら加藤さんが農業の師匠である神藤さんに「そろそろねってきますわ」といって畑の方に歩いていきました。

「ネル?」

ひょこひょことついていきますと作業場を出た田んぼで加藤さんがパレットの長さ分の溝を作ってそこに水を撒いていました。溝の両端は少し土を盛り上げてちょうど水がたまるようにしています。

さきほどの「ネル」という作業は多分「練る」で水と土を混ぜ合わせて泥状にすることのようです。

ここで素朴な疑問。

目の前にあるこの正方形の土地は「田んぼ」なのか「畑」なのか?

隣はジャガイモが植わっている。

調べてみると「法的」な解釈では

1.田 農耕地で用水を利用して耕作する土地

2.畑 農耕地で用水を利用しないで耕作する土地

となっている。用水を利用するか利用しないか。

いやいやそれ以前に水が溜まるか溜まらないかという事もある。水はけのよい土地は野菜などには向いているがお米つくりには向いていない。水が溜まる地質、つまり粘土質かどうか。

またこういう解釈もあった。

いちばん簡単な田畠の区別法は、何を作っているかではなく、水平にして水を逃がさないようにしているのが田んぼで、畝(うね)を作って水捌けの水路を設けているのが畑だということです。

なるほどな。

で、目の前に広がっているのは・・・。

その答えはそのあとすぐにわかった。

「練り」の作業もそこそこ長くしていくと、さっきまで引いていた水が溜まりだした。

その様子をしばらくじーっと見ていた。

『ちょっと参加したい』という気持ち。

軍手も持ってきたし、タオルも2枚、けっこうやる気ですよ~と心の中でつぶやくのだが、素人が出しゃばって邪魔をしてはいけない。手伝う事で「密」になるとは思わないが自粛癖がついてしまっているのかもじもじしているとどこからか「学長、手伝ったら」との声が。

「ええの、実はやる気満々やねん」といそいそ参加。

作業はその水のたまった溝にパレット状の苗床を敷き詰める作業となっていた。実はパレットを揺らすとなかの種籾の位置がずれるので、これが慎重にやらなければならない作業。素人はそこには触れず、加藤さんの近くまで苗床を持っていくお手伝い(これも揺らしたりしたらあかんねん)をしました。するとあっという間にスニーカーの裏に土がしっかり張り付くではありませんか。立派な粘土質です。つまり田んぼです。

そして次の作業は苗床をシートで被わなければいけないのでワイヤーでブリッジを造っていく作業。これはかんたん。苗床を土の中と同じ暗さにするためこの作業は手早くやらなければならない。そしてシルバーシートをかけて、一連の作業はここで終了、1週間後にここから別の場所に移動させるわけだが、その先は次回のお楽しみとなります。

ほんと楽しみー。

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